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戻ってきてくれてありがとう

投稿日:2018年12月12日

10時過ぎ頃、山の上からC群が騒ぎながら下りてきました。
ギャーギャーと騒ぐので下から見ていて群れの動きがよくわかりました。
…さわぐな、さわぐな…と祈りながら見ていました。
あまり騒ぐと園内にいるB群がC群を追いに山中までくるかもしれません。

C群が園内から見て山の裏側で過ごし、出現しなくなってからスタッフが交代でC群を呼び戻しに山に入りました。
懐中電灯の光を頼りに1人で黙々と山頂を歩きC群の居場所を確認しました。
日が昇ると群れが動き始めるので暗いうちから山頂付近に眠っているはずのC群を探しました。
眠った形跡を探す。一晩寝た場所にはサルの匂いが残っています。匂いと形跡を探しながら歩きます。
群れの声を求めて聞き耳を立てます。
背にはピーナッツや芋を入れてパンパンになったリュックサックを背負います。
重いし、山を歩くのに邪魔になってもC群にエサを食べてもらえるなら頑張れるなと思いながら担ぎました。
中々群れが見つからないときは前日の夕方、C群らしき声があった斜面まで下りて探します。
高崎山は小さな山のようですが中々群れが見つかりません。
C群約600頭の群れが見つからないのです。
退職したOB職員が、「A群が来なくなった時、山を探したけど中々見つからんかった。」とおっしゃっていた時には、約800頭近いサルが見つからないものかなと思いましたが山の中の群れを探すことは途方に暮れる行為でした。
来なくなった群れを呼び戻すという勇む気持ち、中々群れを見つけ出せない苛立ち、群れを見つけてエサで引っ張っても園内まで戻せない敗北感、なぜ園内に近づくとエサから群れが山の裏側に戻ってしまうのかと今更ながらサルのことが理解できず、A群が消滅した状況が身に染みるようでした。

でも! C群は園内付近に戻って来てくれました。
これが今日、見える場所に出てき始めたC群。
C群第3位「シカオ」が右側にいます。

B群の数頭がC群に接近してきた際に
C群第5位「ショット」がズイズイと前に出るとB群のメス、コザルが引きました。
B群が少々近づいても逃げないんだ。

B群が来ても大丈夫かもしれないと思ったら
B群が強気に戻ってきました。
B群の第6位「ドローン」が入ってきたのです。

私は「ドローン」を追いました。
ごめん。ドローン。

「シャーロット」ちゃん。
元気です。

「シャーロット」ちゃんのお母さん「オフセ」と弟。
みんな痩せていません。
元気です。

群れの中ほどにC群第1位「ブラック」が出てきました。

C群が来ないことを沢山の方々に心配していただいておりました。
B群が園内にいる間は、皆様にC群に会っていただくことはできませんが
B群が遅く山を下って来るときにはC群に会っていただけるのではないかと思います。
C群は園内より少し山に入った場所で餌付けをしています。
とにかくこちらに来てくれるようになってひとまずほっとしています。
 

C群で手癖が悪い「オリヒメ」ちゃんは
私がC群を観察していたら私のポケットを探りにきました。
…あなたったら。相変わらずねぇ。…

B群第6位「ドローン」。
彼が暴れると駆けつけてドローンに文句をいうのが
B群第5位「ハジメ」じいちゃん(^^♪
今日も暴れた後の「ドローン」を付け回していました(^^)

前が「ドローン」
後ろ「ハジメ」

「ハジメ」さん。
ほどほどにしないと疲れるよ。
 

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